モニタリングから垣間見る特性を抱える親の想いと葛藤

仕事

K君のこと

仕事で保護者様とじっくり顔を付き合わせて話をする機会が年に2回ほどあります。
その日は、保護者様が普段の生活の中で抱えているものが垣間見れるとても貴重な時間・・
今回はそんな時間の中で、保護者さんたちの我が子に対する悩みや葛藤を聞いての自分なりの想い、
そしてこの仕事をする職員として感じたこと、保護者さんと話したことなどをお伝えしたいなと思います。

K君は、感情のコントロールが上手くなく、思う様にいかなかったり、何か嫌な言葉を投げかけられると沸点低く、すぐに怒りが頂点に達してしまう。
そして、それは衝動的に相手へ突進したり、掴みかかったり、殴ったり、ひどいと噛んだりしてしまう・・という行動に・・・。
身体は他の子達よりも一回り大きくて・・・そう、横綱級の力士の様な感じ・・・
スポーツをしていたり(習い事)、プロテインを飲んだりしているのもあるからかな💦
けれど・・・本当に力が強い。
感情が爆発すると、女性職員一人ではもう対処しきれない。
男性職員でも体力あって、K君を支え、止め切れる人でないと大怪我をしてしまうことになる。
実際に他に通っている場所で職員を負傷させてしまったことがあるらしい💦

そんなK君なのですが、発想がとても豊かで創造性のある活動や遊びでは最大限の力を発揮するのです。
彼の得意分野は、他の子たちから見ると憧れの対象になるぐらい。

けれど、遊びのルールや生活の中での約束事が守れなかったり、何かあると大きな行動に出て相手を傷つけたりしてしまう。
そんな目に見える姿で彼の評価が怒るとすぐ拗ねたり、暴力を振るう、約束を守れず嘘をつく子・・・になってしまうんですね💦

父の葛藤・想い

父も母も家での彼の姿をたくさん話してくれました。

家では兄弟とぶつかることも多く、喧嘩が多い。
遊びに行ったら帰ってこない、約束が守れずすぐ嘘をついてしまう。
学校の勉強もできるのにやらない。1回躓くと投げやりになってしまうと。

父は勉強に関しては基礎力をつけてあげたいと、算数・国語・読み書き計算はしっかりさせている様で。
家に帰ったら何問かの課題をやり切ると決めていて
そこに父も一緒に付き合い勉強を見ていると。

話を聞くと、それはもう・・・その時間はお互いにとってストレスしか生み出さないんじゃないかと思うぐらい。
K君はご褒美もあるし、そこを目標にやってはいるのだけれど・・・嫌だなあ、面白くないなあと思う日もある。
勉強をやらないといけない毎日がめんどくさくもなる💦
わからない問題で躓くと気持ちは下がってやる気がなくなる。

親は・・・そこで食い下がらない・・・諦めがつかない💦
これは絶対にやらせないとって思っちゃって・・・💦
だんだんイライラしてくる💦
疲れてると余計に・・・
そして、何がなんでも・・・だんだん怒りのボルテージが上がってきて・・・気づけば怒ってばかりの日々に・・・
それがストレスになって・・・
K君の父は、K君が帰ってくる時間になると蕁麻疹が出る様になっているらしい💦
よくない状態ですよね💦

K君は、母と父にまだちゃんと甘えることができています。
自分からペタッとくっつきに行っています。
その場面をお家に送ったときに見れた時は安心しましたが、K君が成長していく過程で、力関係が逆転してしまったら怖いな💦と思いました。
父でも抑えきれなくなったら・・・と。

K君と父にとって苦痛にしかなっていない時間をなんとかできたらと勉強時間や方法を変えてみてはと・・・。
K君の小さなやり切った感を積み重ねていくための方法を具体的に提案しました。
母の方は納得された顔をされていましたが、父はなんとなくモヤモヤしている様子がみて取れました。

これはなかなか難しいな💦

まずは父のK君の見方、関わり方の問題も大きいなと・・。
けれど、その気持ちは我が子へかける想いは超が月ほど真面目に真っ直ぐで。
その完璧主義的なところが我が子への見方を歪めてしまっているというか・・・そんな感じがしました。

自分の子の特性は理解している・・・だからこそ将来、この子が困らないように今のうちにできることをやっていきたいと・・・
父からの言葉や気持ちは痛いほどわかるのです。

けれど、今のこのやり方で父とK君の関係が続いていくと・・・
父が蕁麻疹が出るほどのストレスを抱える日々を積み重ねていくのはK君にとっても良くないですよね💦

どうにかならないのかな・・・自分が踏み込んでいける範囲も限られているし
話を聞いてなんとかその方法を伝えていくしかないのだろうか・・・
ジレンマを感じたのも正直な気持ちだ。

でもね・・・考えてて、思ったんですよ。

だからこそ、もっともっと一緒に働く人たちと話し合ってK君についてみんなで考えないといけないんだなって・・・
そして、保護者さんの抱えているものに関しては色々な関係機関ともっと深く密につながらないといけないんだなっ・・・て。

こうやって話を聞いて助言することも大事なこと。
話を聞いてもらうだけでスッキリされる方もいる。
子供達の姿に一喜一憂される保護者さんたち。
この仕事で、今の自分の立場でできること、役割を考えて動くことが本当に大事なんだなって思いました。

自分の想う方法で・・・

けれど・・・今の自分の現状ではこの先、それを続けていくのには限界がある。(私は近いうちに今の場所を離れる)

働き方もそう、自分の思う働き方をしたい。
家族や手の届く人たちを大切にできるような時間の中で丁寧に暮らしていきたいのです。

そして・・・そんな自分の未来への想いも大事にしながら
また違う方法でK君の保護者さんたちのような人たちにできることをしたいなと思っている。
娘の不登校、場面緘黙症・・・などを経験し、今まで生きてきた自分自身の全部を誰かのために役立てることができたら嬉しい(๑>◡<๑)

そして・・みんなが幸せに生きていけるような、優しい世界につながっていくような。

そんな仕事をしていきたいって・・・今、本気で思っています。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。