子どもを真ん中においた家族支援
ある日の保護者さんとの面談・・・・
お子様の様子をお伝えした後、ポツリポツリと話し始めたS君母の言葉に、私は去年亡くなった妹のことを思い出していました。
S君の母にとってはパートナーである夫が難病になったと・・・・
この先のことを考えると不安でいっぱい・・・どう受け止めて、向き合っていったらいいのかわからないと。
子ども(S君)の前で涙が止まらないことも。
とにかく何をどうしていいのか、まだ病状が進んでいるわけでもなく現実味は湧かないが・・・確実に死に向かっていく病気・・・。
漠然とした不安を抱える母の姿に、昨年、目の前で一刻一刻病状が進み、亡くなっていった妹が思い出されて💦
どうにかしてS君の母を支えていきたいと強く思いました。
S君母・・今、我が子が真ん中にいてくれているから救われているとおっしゃっていたので・・・
自分達にできること
今、自分達の立場でできることって何だろう・・と考え・・・。
結果、お預かりしているお子様のこちらでの姿をしっかり伝えながら、母の気持ちも丁寧に傾聴していこうということに・・・。
S君は一人っ子でお母ちゃん子。わがままではあるが、なかなか愛嬌もあり面白い子(笑)
発達の特性上(自閉症スペクトラム)人に対してのこだわり、執着もあり、
大好きな子が自分の範囲外で楽しそうにしていたり、他のこと仲良くしているとやきもちも相まって攻撃的に。。。。
手が出ることもありました。
思い通りにならないことに怒ったり泣いたりと、一人でプチパニックになってしまうことも多いです。
最近は自分に絡んでくる子とのやりとりもストレスなのか、相手側も執着の子なので
お互いにうまく言葉をかけきらずで、気持ちがどんどん言葉と共にエスカレートして、ずーっと言い合い、喧嘩になっているという状況があり・・・💦
都度スタッフが入り、話を聞いたりして対応をしています。
そんなS君ですが、父が病気になったとわかった頃は、母・父ともに家庭内がいつもと違う空間の中で過ごすことになっていたので、
こちらも注意して様子を見ていき、変わったこと、気づいたことがあれば母にお伝えすると話していました。
元々、気持ちや体調面が崩れだすとちょっとしたことで怒り、泣き、パニックになることがある子だったのですが・・・
その頃はしばらくその状態が続いていました💦
家庭状況は、事業所内でスタッフと共有し、送迎時の母の様子も報告してもらうようにしました。
そして、S君についてはできるだけその日、本人が頑張っていたことを伝えてもらうように・・・。
私は母との信頼関係を今よりもっと深めていこうと週1ペースでしっかり連絡を取り
電話や時々送迎にも出て母の顔を見て話すことを心がけてきました。
今の母は周りで自分の現状を話せる人もほとんどいない、何で自分がこんな目に遭わないといけないんだろうかと・・・
周りで生活している人たちが全て幸せそうに見えてしまう現状になっている様でした💦
1人で抱え込んでいるなあという印象です💦
今は私自身が母の話を聞き、気持ちを受容しつつ、今後は当事者家族の会や、そういう境遇にいる人たちと関わったり、
母自身がもっと外に出ていけるような環境を作って行けたらいいだろうなと考えています
まだまだ自分自身の力及ばずですが、「ももやんさんに話聞いてもらえるだけで嬉しいです、心強いです」
と言ってもらえていることにホッとしています。
日々の暮らしの中で我が子と向き合うのは大変なことも多い・・・それが発達障害を持つ子なら尚更・・・
その子を支える父母たちが倒れてしまったら・・💦
子どもを真ん中に・・・
今回のS君の件、終わりの見えない中で母は一人でやっていかないと・・という不安をいっぱい抱えながらこの先生きていくことになる。
我が子と一緒に笑顔になれる瞬間をたくさんたくさん作って生きていける様に、少しでも家族みんなの生きていく支えに、力になれたら・・・・。
今は、今の自分の仕事の中での役割・範囲内でできることを考えながら
自分が関わっている子供たちを家族支援の真ん中に置いて
周りにいる家族を支えていく、家族丸ごと包めるように支援していくことが
とても重要で大切なことだなと、強く感じています。
自分の力及ばないところは周りの各関係機関、人たちにも助けてもらいながらやっていけたら理想だなと思っています。
一人で悩みを抱えているお母さん達を、家族の皆さんの笑顔を守るお手伝いができたらいいなと・・・・
そんな仕事をこれからもやっていきたい・・・と強く心に思う出来事でした。
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